まず、ちゃんと聴く。 コミュニケーションの質が変わる「聴く」と「伝える」の黄金比

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価格:1870円(ポイント 57pt)

実質価格:1813円

ブランド:日本能率協会マネジメントセンター

評価:★★★★ (4.5 / 5)

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【1】

著者自身が書いているとおり、おそらく確たる類書が存在しない一冊だと思う。途中で原稿を一度放棄した、との言葉のとおり、著者の思考が練りに練られた、ビジネス書の範疇を超えた思想書といってもよいと思える。ソフトな書影、書題とは裏腹な、斬新で重厚な内容。といっても、難解な表現は一切ない。全編が平易な文章とアクチュアルな事例、そしてページを繰るごとに進化していくスキーム図で構成されている。(自分は指南書的な書籍をそれなりに読んできたつもりだが、本書に掲載されているスキーム図はすべてが初見だった)「ソフトな書題」と上述したが、しかし「まず、ちゃんと聴く」という九文字を、本書全体を通して解体・脱構築されていくような論旨展開が行われる。「肯定的意図」という鍵語が、本書の中で用いられる。その掘り下げの深度が凄まじい。この言葉だけに限らず、著者自身が己に問いかけ、その問い事態を紙幅を使って更新していく印象を受ける。そして、その過程が極めてクリアーなので、読者は戸惑うことがない。圧巻なのは「ちゃんと聴くを分解する」のパート。章題のとおり、本当に主題を分解し尽している。熟考に熟考を重ねている。言語スキルに関する会話例と聴くMAPの組み合わせは、多くの読者は衝撃を受けると思う。そして、第5章たる実践編。概念を提示し、展開するところまでで失速し、応用のまとめは上辺にとどまる類書も少なくない中で、この章はそこまで読んできた読者に最後まで寄り添う熱量がある。著者はあとがきで、「この本が、誰かに書かれたがっていそうだ」「この本は書かれる必要がありそうだ」と書いている。これは「利他」のメリットを説く本ともいえるし、なにより社会からの要請に導かれた傑作だ。


【2】

タイトルで書いたように繰り返さないとなかなか理解できないただ理解できだすとそれを日常に落とし込んでいく面白さを感じれました『肯定的意図』のワードは日常的に使うようになりました。


【3】

コーチングを学んでいるものです。傾聴、ちゃんと聴くことについて実践方法も含めてわかりやすく書かれていました。肯定的意図の捉え方がイマイチわからなかったのですが、読み進めるうちに腑に落ちてきました。図解があり、わかりやすいのですが、図を見ながら読めないため、行きつ戻りつ読みました。しおりをつけて読むと良かったです。


【4】

コミュニケーションスキル向上に役立つ実践的な本です。著者の桜井将氏の経験に基づいた具体的なアドバイスが多く、すぐに実践できる内容になっています。特に「聴く」スキルに焦点を当てている点が新鮮で、多くの気づきがありました。聴くスキルがアップし人間関係の改善を目指す方には強くおすすめできる一冊です。


【5】

聴くことの理解を深めることができる。without〇〇、という話は、「そうそう!それよ!」と自分がモヤモヤしてたところを言語化してくれて、スッキリ。本書の読む価値があるのは前半くらいかな。後半は、ちょっと、退屈。まぁ、そうよな、って感じの内容。星4?星3? 3.5くらい。3.5は選べないので、星3。


【6】

聴くだけでは実務には使えません。傾聴の本が多いですが,実際に私が傾聴の聴くと聞くを使い分けている感覚や実際の方法,更には伝える技術も事細かに書かれています。私が言語化できなかったことも意図も容易く解説してあって流石聴くことに関する研究者だと感嘆しました。付箋紙だらけになって私のコミュニケーションのバイブルになりました。感動的な読書経験でした。


【7】

『LISTEN』をはじめ、聴くことの重要性に言及した書籍が多く出版されるようになっている。コミュニケーションとは伝えることであり、発信することだ! という世の中のメインストリームに対して、これらの本は「いや、聴くことの重要性を脇に置いてしまっては何も始まりませんよ」と忘れられがちだけれど決して忘れてはならない視点を提供してくれた。本書もそうした流れに与する1冊なのかと思いきや、さにあらず。著者は書名の「まず、」が何を意味するのか、何ができれば「ちゃんと」なのか、を説明する。そして「まず、ちゃんと聴いた」後に「伝えること」が必要だとして、「聴く」ことよりも多くの章を割いている。つまり「聴く」ことについて書かれた本なのではなく、「聴く」と「伝える」ことは不可分で、そのどちらが欠けても私たちは前に進めないのだと、トータルなコミュニケーションの見取り図を示してくれる本なのだ。著者は用意周到にも、書名に「聞く」ではなく「聴く」という漢字が用いられていることが引き起こしそうな「この本は傾聴に関する本なのかな」という誤解を解くことからはじめる。ここで取り上げる「聴く」は、「相手の話に耳を傾けること」ではなく、「自分の解釈を入れることなく意識的に耳を傾ける行為」だと定義している。略してウィズアウトジャッジメントだ。そして、それを実現するには「あり方」「やり方」「コンディション」の3つがそろわないといけない、と説き、輪郭があいまいで複雑な形の「聴く」を展開図に分解してみせる。読者はその図を見て組み立て直せば「聴く」ことができるようになっているという仕掛けだ。同様のことを「伝える」でも見せてくれる。こう説明してしまうと「聴く」と「伝える」の「やり方」を教えるハウツー本だとミスリードしてしまいそうで怖いのだが、本書の真骨頂は「あり方」と「コンディション」に比重を置いている点にある。例をあげよう。ゴルフの教本には、クラブごとのスイングの仕方や、状況に応じたクラブ選択の方法などが書かれている。しかし、18ホールのコースを回るための具体的なコンディション作りや、コースを攻略するための戦略の立て方まで教えてくれる本は少ない。ましてや、ゴルフという競技に取り組む人としてのあり方にまで言及した教本など皆無だろう。あなたがゴルフをすることで、世の中をどう変えていけるのか? それは教本ではなく文学の仕事だとは思われないだろうか。『まず、ちゃんと聴く。』は、コミュニケーションを成立させる「あり方」や「コンディション」に比重をおくことで、読者の人生をどうしたらより素晴らしいものにしていけるのか、その先の景色として、世の中をどんなふうに良くしていくことができるのかについて書かれた本なのだ。そのために、コミュニケーションの展開図を示し、それに取り組む読者のあり方を問うことで、「あなた自身に気付いて欲しい」とセルフアウエアネスを勧めた本なのだ。あなたは何を大切にしていて、何を守りたいと思っているのか。それができない時どんな気持ちになり、できたらどんなふうに感じるのか。自分に気付き、相手も自分と同じように、大切にしたいものや守りたいものがある人間で、何らかの肯定的意図をもって行動していると理解すること。それが人を豊かにするコミュニケーションを生み、世の中も良くしていく。「聴く」と「伝える」の展開図を見ながら、そう問いかけてくる著者のビリーフに私は深く共感した。


【8】

一言で言って、誰が読んでも解りやすいとは言えないです。内容が難しいです。真剣に考えさせられる参考書ですね。


【9】

分類と比較に特化しており、いかにもコンサルチックな本。図表が多く、ビジュアルが重視されている。「伝える」も扱っているためフィードバックの話が出てくる。後半は蛇足気味に感じた。


【10】

伝える本は数多くあれど、聴くに特化している本はあまり多くない。コーチングなどの本も、聴く+伝え方で後者の比重が多い気がする。この本は、伝えることについて言及もあるものの、聴くに関する色々な角度からの考察があり、私のしていたことは聴くではなく聞くなんだなぁと実感した。聴くの先にある体験をまだ実感できないでいるけど、その世界をのぞいてみたいと思った。


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※この記事は 2025年6月26日 時点の情報です

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