裏世界ピクニック9 第四種たちの夏休み (ハヤカワ文庫JA)

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評価:★★★★ (4.8 / 5)

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【1】

どの話も面白かったけど、特にサブタイにもなっている夏休み編があまりにも良かったのでそれをピックアップして推したい。良かった点はいくつもあるけど(笹塚さんのビジュの良さとかマジでたくさんある)特に、①ラブホ女子会以来の賑やかな回②前巻からの新キャラ辻さんの解像度③潤巳るなの救済…の第一歩?の3点。①空鳥とるな、DS研のメンツで合同キャンプ。怪異もそれなりに絡むけどキャンプの楽しい雰囲気が多め。キャンプに行ったことがあればそのときの雰囲気をありありと思い出す、さすがの表現力。るなや辻さんたちとの絡みも楽しいし、汀さんや笹塚さんたち大人組の出番も多めで嬉しい。あと、鳥子が(あまり人目を憚らず)ナチュラルにイチャイチャしてくれるのも尊い。②前巻で登場した辻さんは挿絵の不気味さもあって「やばい人」くらいの印象しかなかったけど、今話で「ちゃんと大人なんだな」って思ったり「あ、でもやっぱヤバいな」と思ったり解像度が上がった。るなとの絡みでもキャラの強さを発揮していて面白いし、意外にも責任感があって面倒見が良いのも分かり、かなり好きになった。次巻てぜひ活躍が見たい!③るなは過去が過去だけに扱いの軽さが若干違和感あったし、本人も自分の立ち位置の微妙さがわからないほど未熟かのように見えていた。でも、本話のラストで本心を吐露するところで、そんな違和感が氷解した。自分のやらかしたことの重さも自分の辿りうる末路も分かってたんだ。そして、それから目を背けたくても背けられず思い詰めていたんだ。にも関わらずそれを表に出さずに飄々と振る舞ってたんだ。そのことがわかって今まで以上にグンとるなが魅力的な人物になったと思う。これでるなが救われたというにはまだ早いだろうけど、どうか幸せになってほしい。(それから空魚めちゃくちゃ罪な女で笑ったw るな空もええなあ…)めちゃくちゃ満足した。次巻も楽しみ!…ちなみに次は茜理と夏妃出るよね?


【2】

いやなんかもう、一番最後のセリフの場面がありありと思い浮かぶんだけど怖いわーいろんな意味で怖いわー頑張れ、空魚


【3】

この巻が出るのを本当に楽しみに待っていました!前巻で“恋人”でも“共犯者”でもない第三の選択“鵼”をした空魚と鳥子のその後が気になっていましたから冒頭から裏世界の恐怖をぶつけつつ、二人の関係の変化がしっかりと描かれていて鳥子からしたら付き合いたてですから、そりゃイチャイチャしたくなりますよね何せ空魚が無自覚に色々と(笑)勿論空魚達だけじゃなく小桜さんと霞の関係の方にも変化がありましたが何より潤巳るな、彼女の意外な才能と奥底にあった感情が… だから好きなキャラなんですよねとはいえ最後の爆弾発言、どうする空魚(笑)


【4】

前巻にて"共犯者"から二人だけの関係性になった空魚と鳥子。本巻では二人がこの先どんな関係を築いていきたいのかと、裏世界へのアプローチの2つが主なキーとなりました。本巻には3つのエピソードが収録されております。その掲載順が絶妙で前巻の続きからになりますと、恋愛要素が強くなりそうに思えました。実際には最初のエピソードは裏世界要素が強いものであり、本巻全体の雰囲気が引き締まりました。また、サブタイトルの「第四種たちの夏休み」はトリを飾るエピソードとなります。夏休みに遊びに行くエピソードだけあって、(違和感に目を背ければ)ほのぼのとした気持ちで読めました。作中にて、空魚は自身の優しさは後付けなのではないかと悩むシーンがありました。本作の語り手が空魚のため、語り手の一般的な感性による信頼性は低いものではありますが、後付けの優しさに悩むシーンにはとても共感できました。1巻から本作を追っていますと、空魚は自身の抱いている感情を自覚や整理することに乏しく思えました。そんな卑屈な性格なのに、鳥子の優しさと比較してでも改善しようとする姿勢に成長を感じられました。百合作品は好きな方はもちろんのことネットロアに対する考察が好きな方はたまたフランス語で愛の言葉を紡ぐ系ヒロインが好きな方といった様々な人達に読んで貰いたい1冊となります。


【5】

鳥子がキス魔化してますwだいぶ悲惨な目にあったはずのるなの鋼のメンタルに関心していましたが、抱えていた感情の救済的なものがあって良かったです。結局、表紙の空魚は何で握り潰してるんだろうw出たばかりなのに次巻が待ち遠しいです…。アニメ2期もやらないかなー。※一部、空魚→小桜の呼び方がおかしい箇所がありました。


【6】

この作品,先の8巻で一段落してしまっているので少々不安でした.しかし,そんな心配は無用ですね.きちんと新展開に持ていってくれます.この巻は,そういった意味での土台作りと言えるのでそれぞれの耐位置を確認する意味で大事ですね.ある程度の土台は固まったと思いますので,次巻以降に期待します.


【7】

怪談物と言うことで読んでます。正直言うとホ×セ×シ×アルなお題がちと苦手なので、前巻で「一瞬にして凍りつくテレビの前の団らん一家」の顔になっていました。供給源は限られているだろうし、怪談ネタもかなり枯渇している印象を受けていたので、正直あれで完結かな、と思っていました。続きましたね。ホッとしました。海外のネタも絡めればまだまだ大丈夫なのか。気になっていた骨組みビルのその後も描写されていましたし、面白いとは思いますが、わたしは主人公を男性に脳内置換して読んでいます。ぱっと見冴えない怪談オタクのメガネくん、であればよくある構成ですし。相手方も金髪美女である必要もありませんし。その主人公が無自覚の人たらし判定。色々伏線を敷いているのかもしれないし、まだ続きそうかな。


【8】

小、短、中編くらいの章構成です。繫がりはあるものの大きい話ではないので、単独の小説評価としては微妙です。どちらかという連載漫画風味というか、シリーズを長く書く上でのキャラ掘り下げ回というか、新章序盤という感じでした。作品のファンとしては、キャラがいちゃいちゃ活き活きしていたのを読むのは楽しかったです。るなや辻さんという新しく空魚たちのパーティに入ってきそうなメンバーの掘り下げや小桜の新しい生き方が描かれています。また色々区切りがついたことで、魔術や裏世界のありかたを再分析や定義しようとしている様子も描かれ、読者の理解を整理させる働きのあった回だったと思います。夏休みキャンプも決着がつかず続く感じですので、早い続刊お願いしたいです。


【9】

この巻から突然、空魚が小桜を呼び捨てするようになります。心情描写の中ではこれまでも呼び捨てはありましたが、この巻では鳥子との会話の中でも呼び捨てています。これまで一切そういう気分や関係の変化のようなものが無かった中でのあまりにも突然であるため違和感MAXで、それ以降のストーリーまで一気に色褪せて感じられてしまいました。かなり昔の話ですが、ファンタジーの名作と言われるベルガリアード物語というシリーズがありましたが、日本語訳版全5巻の3巻目までは子供らしい言葉づかいだった主人公の男の子が、4巻から翻訳者が変わり、突如粗野な言葉づかいに急変し、素晴らしい物語を台無しにしていたことがあり、久しぶりにそれを思い出しました。作者の方の思惑があるのかも知れませんが、今のところは違和感しかありません。どうしようもなくガッカリでした。


【10】

負けヒロイン達の救済の話だった。個人的にはハーレムで良いと思うけど。残りの人の救済は次巻かな。


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※この記事は 2025年6月27日 時点の情報です

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