評価:★★★★ (4.6 / 5)
📢 Amazonでの購入者の声を紹介します
【1】
「サンプルを読む」には含まれていませんが、この本の対象読者についてこのように書かれています。『本書は、Dockerは触ったことがあるものの、Kubernetesを全く触ったことがない方に向けて書かれています。プログラミング言語で最初に「Hello World」を出力するように、Kubernetesでの「Hello World」ができるようになることを目指しました。』まさにこの通りに、この本はReplicasetやDeployment、ServiceといったKubernetesのいろいろな機能の「Hello World」を用意してくれます。そして題名通りに丁度よく壊したうえで問題点をどのように見つけて直すのかという流れで学習できます。この本のよいところは、簡単なコマンドであっても何度も丁寧にくりかえし提示してくれることです。後半の方になってもPodの状態を取得するべきところでは "kubectl get pod --namespace default" というコマンドを提示してくれます。これを愚直に手を動かして打ち込んでいけば、頭ではなく体に操作を染み込ませることができると思います。この一冊でKubernetesの学習の全てをまかなうことはできないと思いますし、著者もそれを目指していないでしょう。ですが他のKubernetesに関する本と併用する副読本としておすすめできます。
【2】
・Kubernetesに関する概念に対して一つ一つ丁寧に解説しているので導入として最適・手を動かしながら理解を深められるため、一段深い理解を得ることができる・この書籍を終えた後のロードマップが示されているので、読み終わった後の学習が促進される・途中にある猫のイラストがかわいいため、集中力高く1冊進めることができる
【3】
今までネットの記事とかをつぎはぎパッチしながら学習していたのだが、正直チンプンカンプンだった(k8s完全ガイドは正直難しかった)この本は、コントロールプレーンに関しては省き、データプレーン周りに集中する事で初心者の理解を助けていると感じました。本当にありがとうございます。以下ポイントです。良かった点:・この本を出版してくれた事改善してほしい点:・細かいところの深堀り:自分でchatGPT等で確認する点が多い。最初らへんはもう少し踏み込んだアーキテクチャの解説が欲しい(実態のNode上ではどうなっているかとか、NW周りがどうなってるだとか)。・コマンドを手打ちで打ちたくない:このあたりはダウンロードデータ等でペーストできるようになってほしい。正直手打ちでやるには長すぎる。
【4】
Kubernetes はとにかく難しいです。他の入門書や入門記事を読んでもちんぷんかんぷんだった方にオススメの良書です。Kubernetes は概念からして根本的に難しく、実際に手を動かしながらでなければ振る舞いを理解できないと思います。この観点で本書はハンズオン形式で一歩ずつ理解を深めていくことにフォーカスしているため Kubernetes の入門に最適です。それでもまだ難しさを感じるところはありますがかわいいイラストが癒してくれます。手順が多く面倒に感じることがあると思いますが読み飛ばしてしまうと急に理解できなくなるので面倒でも飛ばさずに全ての手順をこなすことをオススメします。知識を広く説明することよりも手を動かすことに集中した分、ページ数の割には内容はちょっと薄くはなってしまっています。このため最初にこの本で Kubernetes に入門して、実践的な深い知識については他の本を併用して学ぶのが最適だと思います。
【5】
Kubernetesの本は重厚なものが多く、ちょうどいいボリュームのハンズオンが見当たらないため、入門者向けには社内で資料を作ってハンズオンをしていたという会社の方も多いのではないでしょうか。うちの会社がそうでした。この本は平易な解説とともにコマンドを繰り返し実行して手で覚えるタイプの本で、ハンズオンとしてのボリュームがちょうど良いです。今まで簡単にでもKubernetesを触ったことがあるという方は5章まではさらりと読み、そこからのハンズオン(6章・7章・8章)に時間を割くのをお勧めします。一度だけ触ったことがある、概念は知っている、コマンドや周辺ツールが多くて苦手意識があると言った方にはうってつけの本です。
【6】
Mac を使っている前提での説明になっています。たいていのエンジニアは家では自作PCを使っていると思っているのですが、 Mac を持ってる人ってそんなに多いんですかね。。。また、 kind というツールが出てきて、そのツールも覚えないといけないの・・・? と疑問に思いました。まだ最初の方しか読んでいないのですが、 Windows ユーザには不親切な気がしました。序盤で宣言型と手続き型についての説明がありますが、そこでいきなり「命令型」という登場しない単語が出てきており(おそらく手続き型のことを言っている)、ちゃんと校閲しているのか疑問に思いました。別の参考書で Docker Desktop はインストールしてあるので kubectl は使えるのですが、 kind もインストールするとなると Docker Desktop により構築された WSL2 の環境上に Go をインストールして kind を利用できるようにする必要がありそうなので、そこをやらずにただ読むだけにするか構築してみるか・・・で手が止まってしまっています。
【7】
ハンズオン形式で無理なく学んでいける大変わかりやすい書籍です。Kubernetesの名前しか知らなかったですが、実務で使うための基礎知識は習得できたと思います。
【8】
かわいいイラストともに分かりやすい文章で、トラブルシューティングをしながらKubernetesを学習していく本でした。私は復習がてら要所ごとに実践しましたが、特に詰まることなく読了できました。ハンズオンの内容はCKADやCKAの勉強にも繋がるものになっていてとても良い復習となりました。本書はあくまでも初心者向けなので、より実践的な内容を知りたい場合は12章にあるように他の本に頼るのが良いでしょう。
【9】
丁寧に解説いただいている部分と、雑に感じる部分との差が大きいなと感じました。<例>マニフェストに記述できる内容については割と公式ドキュメントに丸投げ感がありました。例えば、マニフェストに指定できる「ラベル」の意味するところは本書で説明が出てきませんが、突然「ラベルを指定して参照もできます!」という説明が出てきます。これは好みの問題でもあると思いますが、自分のように「この用語がどういう意味を持っているのか、を理解してから進めていきたい」という方にはあまり向かないかもしれません。
【10】
40代のプログラマーです。ここ何年かはデータ分析のシステムの開発、運用に携わってきました。また統計学やらなにやらの勉強もしてきました。Kubernetesの実務経験はなし。本書は、冒頭に『「なんでもいいからまず手を動かしたい」という学習方法を好む方におすすめです。』とあるとおり、はじめに環境を作ったら、あとはひたすら本にあるコマンドを写経して、とにかくKubernetesに触れてみるという趣旨の本です。全体で367ページ目次は以下の通りPart 1:つくってみようKubernetesChapter 1 DockerコンテナをつくってみるChapter 2 KubernetesクラスタをつくってみるChapter 3 全体像の説明Chapter 4 アプリケーションをKubernetesクラスタ上につくるPart 2:アプリケーションを壊して学ぶKubernetesChapter 5 トラブルシューティングガイドとkubectlコマンドの使い方Chapter 6 Kubernetes リソースをつくって壊そうChapter 7 安全なステートレス・アプリケーションをつくるためにChapter 8 総復習:アプリケーションを直そうこれは、トラブルシューティングの練習問題Part 3:壊れても動くKubernetesChapter 9 Kubernetesの仕組み、アーキテクチャーを理解しようChapter 10 Kubernetesの開発ワークフローを理解しようChapter 11 オブザーバビリティとモニタリングに触れてみようChapter 12 この先の歩み方PC上に環境をつくって学習を進めていきます。環境構築については、あまり詳しく説明されていないです。本書ではなく公式ドキュメントを見ながら作業することになります。自分は、はじめ自宅PCのWindows 10上に環境構築しようとして、kindでのcreate clusterがうまくいかず、挫折。Google CloudのCompute Engineの管理画面からn2d-standard-2のインスタンスをたてて、docker, kubectl, go, kindをインストールして環境構築しました。環境構築は、公式なドキュメントに加え、個人の記事がたくさんあるので何とかなると思います。Part 2:アプリケーションを壊して学ぶKubernetesChapter 5からChapter 9までがこの本のメインの内容です。この部分だけで200ページ以上あります。どの章でも、各機能のごく簡潔な説明の後、ひたすらハンズオンをします。章ごとにyamlファイルが用意してあり、それをkubectl appyして動作確認していきます。説明は初心者向けに十分だと思います。なんでも説明されているわけではないけれど、ひとたび出した話題についてはしっかり説明されていると思います。Podは、著者が用意したgoの小さいWebサーバを実行します。本書のタイトルにある「つくって、壊して、直して学ぶ」というのは、これらのyamlファイルやWebサーバの、トラブルシューティングをしてみることを指します。本書の発売直後の、2024-05時点では、本に書いてあるとおりコマンドを実行すれば、想定外のエラーにつまづくこともなく、読み進めることができました。HPA(Horizontal Pod Autoscaler)だけは、なぜかうまくいかず。Kubernetes全体の複雑なアーキテクチャについては、Chapter 9 Kubernetesの仕組み、アーキテクチャーを理解しようで1章つかって説明がありますが、かなりあっさりしています。手を動かしながら12時間ほどで本書をひととおり読めました。もの足りない方は、Chapter 12 この先の歩み方にある内容が参考になると思います。例えば、紹介されているKubernetes the hard wayは、実はクラスターをたてたところでおしまいで、本書のようにクラスター上であれこれしないのですが、いろいろなひとがいろいろな環境でやっている記事が見つかるので、取り組みやすいです。自分もGoogle Cloud Compute EngineとAmazon EC2上でやりました。本書に取り組む前後で挑戦すると良いと思います。本書は、はじめは、詳細に踏み込むことなく、Kubernetesを学習してみたいかたにおすすめです。
※この記事は 2025年6月28日 時点の情報です