評価:★★★★ (4.8 / 5)
📢 Amazonでの購入者の声を紹介します
【1】
最高に面白かった。読んでくうちに自分もケンと同じように登場人物たちを好きになっていったし、歴史上の信長の結末は知っているのに「どうかご無事で…!!」なんて手に汗握って読んでました。それでこの顛末といったらほんとにもう、良かったです。歴史を題材にしたフィクションではありますが、各登場人物のキャラ作りが無闇に独創的ではなく、この人ならあり得そう!と思えるような説得力もありました。上様の「ケンを呼べ」が心にグッと残りそうです。
【2】
この手の戦国物で三英傑+光秀で誰も悪役じゃないのって初めて読んだ気がする。この先の未来はどうなるんだろうね。気になるところだが終わり方はすごくキレイだった。
【3】
色んな光秀を見てきましたが、一番理解できないからこそ一番理解できた気がしました。数多くの戦国時代作品の中で一番好きな光秀です。秀吉も「そう動いてくれそう」と本気で思えましたし、最後まで楽しませてもらいました。ありがとうございました。
【4】
料理だけでなく戦国時代がとても好きになった。信長が死なず、毛利攻めから秀吉が駆けつけた本能寺の変、息子の信忠も本能寺の変を生き延びたから松姫に会えた奇跡。史実では松姫が信忠に会うために京都に向かっている道中で本能寺の変が起きたため会えなかった。久しぶりにまじめにしっかり読んだ漫画でした。
【5】
好きな歴史上の人物が織田信長です。一般的には冷酷・残虐な人物として知られていますが、「安土往還記」という本を読んだときに織田信長はただ冷酷なだけじゃないと知り、興味を持ちました。この作品は、そんな信長の描き方が完璧でした。容赦はしない冷酷な点も、怒りっぽいところもあるけど、実は繊細で優しい。ムダなことはしない、合理的、革新的。そんな信長に仕えるケンの存在も心地よかったです。けっして武力的には強くないのですが、知識や機転のききかたがすごいので、ヒーローとして申し分なく安心して見ていられました。料理マンガに興味がない人もおすすめです。★★ここからネタバレあり★★ラスト「本能寺の変」がどうなるのか…歴史の改変はせず、信長は死んでしまうのだろうか…などいろいろ想像しながら読みましたが、最高の終わり方でした。光秀がなぜ本能寺の変を起こしたのか、その動機が「上様の名誉を守るため」というのが少ししっくりしないのですが(名誉のために慕っている人を殺すのか?と)、原作にも書かれていた通り「現代人には理解できない」価値観なのだろうとも思います。私もこの先信長が描く未来を見てみたい。出版社の公式サイトに、ちょっとした後日談を描いたマンガが公開されているので、ぜひ見てみてください。
【6】
織田信長を扱った作品は数あれど、私の中ではこの作品が一番になりました。おそらく今後も超えてくることはないでしょう。主人公が常識外れのスペックを持ち、未来を知ってるというアドバンテージがあっても尚上手くいかないことも多い。そんな中を懸命に生きてこの最後を迎えたことにホッとしました。織田信長と言えば本能寺。ここがクライマックスになるのは予想通りです。予想通りなのに、一体どう転ぶのかハラハラさせる魅せ方がとても上手い。秀吉や弥助を始め、信長の周りが必死に自分にできることをやりバトンを繋いで運命を打ち破ったのも素晴らしい。最終話、念願のアレを食べる信長を見た時の気持ちといったら…。ラスボスである明智光秀の描写も見事でした。あの忠臣である光秀が一体なぜ?ケンと気持ちがシンクロし、信じたくないと思いながらも、光秀の思考も丁寧に描かれて納得しかありません。最後に見た景色は納得いくものでなかったとしても、一つの答えを得て最期を迎えた光秀。ここまで魅力的に光秀、本能寺の変を描ききった事に驚きます。書きたいことはまだまだありますが、最高の作品に出会えて感謝の気持ちでいっぱいです。
【7】
現代に戻ってさらに物語が続くのかと思っていました。しかし、こういう終わりもあるのかなとある意味納得しました。
【8】
0.これまでのお話平成から戦国時代にタイムスリップした料理人のケンは、今までの記憶を失っていたが、料理や常識は残っており、織田信長のもとで料理長として数々の戦に関わっていった。その過程で、初めにこの時代で出会った鍛冶屋の娘・夏と思いを通じ、結ばれる。信長の天下統一まで後一歩となり、信長は羽柴秀吉や明智光秀に対し、天下統一後の構想=海外へ打って出る野望を話す。が、それは彼らには理解し難い内容だった。信長の説明足らずもあり、光秀は、海外と戦をして敗れ、信長の治世名誉の汚点となると判断。信長の名誉を守るために信長を殺すことを決意し、本能寺の変を実行に移す。本能寺の変を防ぐべく行動を開始したケンは、一緒にタイムスリップした他の未来人が複数人存在すると歴史が変わると気づく。ようこは本願寺に、松田は海外追放となったため、残る未来人・望月を探して瀬戸内海へ向かった。しかし本能寺の変が迫り、幸せに暮らす望月を巻き込むことを躊躇し、一人秀吉を頼る。ケンに全ての事情を聞いた秀吉は史実より早く京へ戻り始め、ケンも信長に危険を知らせるため策を放ちつつ京へ向かうが、それを読んだ光秀に妨害される。一方、ケンに届け物をするべく追ってきた望月は、京の手前でケンと合流し彼をサポートをする。天正10年6月2日朝6時。明智軍が本能寺を襲撃し、信長は火を放つ。そこへ秀吉軍が史実より早く到着、明智軍と戦闘を開始した。歴史は変わった。しかし、信長とその後継・信忠の運命は?1.鮭で変わった未来信長へ謀反の危険を知らせるべく、ケンから楓、井上へと繋がれて、信長に渡った髪飾りの中身は、鮭や出陣前に食べる食べ物の保存食でした。あんな小さい丸にそんなに入るかー?というツッコミは野暮でしょうか。以前出陣前の信長に鮭の料理を出して、帰ってきて欲しいという願いをこめたケン。しかし帰ってきた鮭は死ぬのが定め。そのためその後出陣前に鮭は出さないルールになっていたそうです。二人だけの暗黙の了解。もちろん光秀は知るよしもありません。ケンが出陣前に鮭をよこしたことから、自分の身の危険を察知した信長。流石に光秀の謀反とまではわからないものの、対策を立てて、台所等にこっそり兵を忍ばせていました。(井上さんが台所を使えなくて困っとりました)この対策が歴史を変えます。火をかけた本能寺の裏門から脱出。隣の村井の家に避難して文字通り難を逃れました。なんで最初に斎藤に襲われた時この兵を使わなかったのか、と疑問は残りますが、これにより信長は生き残りました。信忠を攻める光秀軍の前に、秀吉と姿を見せ戦を終わらせた信長。ここに本能寺の変は未遂に終わります。2.光秀の最期 信忠の決意ケンは光秀を連れ出し、彼の最期に寄り添います。ついちょっとまで殺し殺されしていたのに、穏やかに話し合う二人。ちょっとまで殺そうとしていた上様の食事が減ることを躊躇う光秀。こういう感覚というか、倫理観わからないですね。全然。逃げて首をさらされると威信が地に落ちるからと、名誉ある死を選ぶ信忠も、現代人からはわかりにくいですし。本能寺の変は、光秀以外の実行説、黒幕説など、今でもいろいろな説が唱えられています。光秀実行の動機についてもいろいろです。こちらの"梶川説"は、美しいけど悲しい動機だな、と思いました。最期に別の可能性を料理で光秀に示したケン。光秀は安堵の涙を浮かべ、自らが信長を見失ったことを悟り、ケンに託して逝きました。それでもケンの本能寺の変はまだ終わりません。今度は光秀の最期の願いのために奔走します。終わらせたのは、夏でした。ケンを力づくでなく餌で抑えて、「秀吉の軍が怖かった」で終わらせてくれる上様。優しくなりましたね。まあ一応命の恩人ですからね。コミュ障直そうね。そして、松姫と会えた信忠、、、よかったねえ。涙。。。立派な当主になってね。3.誰も知らない未来を生きていく最後は、2人の子持ちになったケン。夏と子供を連れて望月一家のもとを訪れます。望月さんはやっとケンの父親からあずかった小箱を渡そうとしますが、ケンはそれを断ります。昔のことを思い出して今を忘れたくない、今が幸せだから、、と。ひどいよ、、望月さんずっと持っててくれたんだよー。箱の中身は、本能寺で死んだ信長の骨の一部でした。なんでそんな大事なものを料理人にあずけたのか、これについては謎が残りますね。木瓜?そして、未来人たちが何のためにタイムスリップしてきたのか、天の意思はあるのかないのかも明言されず、すっきりしませんでした。ただ、ケンも望月さんも、ようこさんも、そしてお久しぶりの松田さんも、未来人の誰も知らないわからない、信長の生き延びた時代を生きていくことになりました。この世界で信長が、失敗して汚名を残すのか、誰も知らないし、わかりません。ケンは、ただ彼を信じて彼についていくのでしょう。そして夏と子供達と生きていくのでしょう。新しい未来に向かって。4.信長が生存した日本は?この物語は本能寺から3年後。中国との貿易を行おうとする信長の姿で終わります。この間及びその後、信長が、日本がどうなったのか?IF話になりますが、想像すると面白いですね。信長生存バージョンの日本の歴史シミュレーション。すでに多くの方がされているとは思いますが、鎖国した日本の歴史とは全く違う流れになっていたのでしょう。もちろん我々は今の日本で生きていくしかないのですが、ちょっと見てみたかった気もします。5.戦国料理話ここに完結!長年にわたる連載お疲れ様でございました。1巻から読み続けてきた身としては感慨深いものがあります。ちょっと寂しいですが、大作が結末まで読めたのは幸せなことだと思います。「ケンをよべ」でなんでも解決してきた信長様。大好きでした。面白い戦国料理話をありがとうございました。楽しかったです。
※この記事は 2025年7月3日 時点の情報です